魔術師マーリン第10話「マーリンの帰還」/アーサー王子と円卓の農夫たち

キャメロットにマーリンの母フニスがやってきて、ウーサー王に助けを求める。ケイネン率いる賊の一団がフニスの住む村イアルドアを襲って食料を奪い、さらに残りの食料を奪うために再び来ると告げていた。しかしウーサー王は、隣国の村であるイアルドアに兵士を送って隣国と戦争になるのを避けるため出兵を拒否。マーリンは母を守るため、ひとりで村に戻って戦うと決心し、旅立ちの準備を始める。

原題はThe Moment of Truth 真実の時
要約すると「マーリンがアーサーにカミングアウト?!故郷に帰ったら、マーリンの昔の男も出てきてたいへん!!の巻」です(あらなぜかしら、あまり間違ってないわ・・・)
えー、カミングアウトと言っても、もちろんマーリンが魔法使いであることをアーサーに告白しようと思いつめるエピソード。色んなこんなで告げられずに終わりますが、お母さんも言う通り、いつか言える日が来るわ、きっと。ていうか、多分アーサーはマーリンが魔法使いだと分かっても、ウーサー王みたいに「ハイ、死刑!」とは言わないと思うのですが、マーリンさん。


一部の女性ファンの皆さまの間では「11話スゲー!」という噂ですが、個人的には10話も負けず劣らずクマーーーーッな回の気がします。じっくり順を追ってマーリンとアーサーの度を越した仲良しっぷりを丁寧に追いかけてたので、ある意味11話以上のような気も。


 
故郷を救うために暇を告げるマーリン。もう帰って来ないつもりなのかと気が気でないアーサー(1話の頃から想像もつかないマーリン大好きっぷり)



とうとう、下僕一人のために一国の皇太子がお城を抜け出して助けてに来ちゃいました。キャメロット大騒ぎになってないのかしら。



でも里帰りした先には・・・マーリンの昔の男がいたのです!!(もうそうとしか言いようのない焼きもちっぷりのウィル青年。あ、いや、どこにでも一人はいるヘソ曲がりで協調性のない黒い羊くんですね、すみません。ウィルのこのいかにも友達少なそうな性格のおかげで、マーリンが魔法を使えるという秘密は村中にバレずに済んだのかもしれませんです)


 
そんな互い違いに寝なくたって・・・という思いが一瞬で消し飛んだ「足ちょんちょん」。マーリンはいつもちょっと袖が余り気味なのが凶悪だと思います(萌え的な意味で)。



マーリンはたまにうっかりすると美形に見えます。いつもは「耳!」です(こら)。


 
ボランティア活動中でも、お洋服は下僕に着せてもらう王子様。 「あんた、バカァ?」なモルガーナ様。
出来ない子同士wのアーサー&マーリンと、出来る子同士のモルガーナ&グウェン主従。ていうかモルガーナ様最強すぎw


 
日ごろの鬼軍曹っぷりを生かして、農民たちを即席軍隊にするアーサーですが、思うように成果が上がらず、兵力不足は目に見えている中決戦の日は近づき、しかも斥候に仕立てた青年が亡くなってしまう。さすがに落ち込むアーサー。なかなか「七人の侍」のミフネみたいにはいかないようです。



珍しく弱気なアーサーを「必ず上手く行きます」とアーサーを勇気づけるマーリン。仕方なく魔法を使おうと決心しているから強気になれるのかもしれないけれど。こんなにマーリンに弱みを見せるアーサーも、こんなに力強いマーリンも、今までにはあまりなかった気がします。

「円卓」

今回の伝説要素は「円卓」。
「この円の中に並ぶ君たちは、皆平等だ。誰に命令されたわけでもない。故郷を守るため、家族を守るために、自分の意思で戦うのだ*1
 

小さな小屋で、泥だらけの農民たちが円形に並ぶ真ん中に立ち、真摯な気持ちで彼らを鼓舞し、やる気を引き出そうとするアーサー。

そこには「円いテーブル」すらないけれど、ただ農民のために戦おうとしているアーサーは、シリーズ1を通していちばん「良き王さま=伝説のアーサー王」に近い姿に見えました。ていうかかっこいいです、アーサー(そのまんま)。萌え的にも伝説の生かした的にも名シーンでしたv


 
決戦の朝。自分で甲冑を身につけるアーサー。マーリンの籠手を付けるのを手伝ってくれるアーサー。大人になったのね、母は嬉しゅうございますよ!



まあ、このツラ見てると、お城に戻ったら、今まで通り、靴放り投げーの、剣放りなげーの、「それ磨いとけ。今日中に」とか言いーののわがまま小僧に戻っちゃうのが目に見えてますが。



うわー、ヒーローに反目していたキャラが、最後に身を呈して助けてくれるなんて、そんなお約束やっちゃうかーい! ウィル、色々な意味でいいキャラでした。ウィルとマーリンのちびっこの頃番外編とか出来ないかな(←単なる「ホビット物語マーク?」かも)



馬を並べて帰る4人。
今回で思ったのは「円卓の騎士はやっぱり出てこない/そろえるつもりもない」というBBCの思惑です。マーリンとアーサーとグウェンとモルガーナにランスロットを加えた最少人数だけで最後まで行くつもりなんじゃないかなあ・・・。せめてガウェイン卿くらい、ガウェイン卿くらい(祈)。

第11話の予習「聖杯」と「ユニコーン

「聖杯」
エスさまが最後の晩餐で、ワインを「これを私の血と思って飲みなさい」と無茶ぶり(違)した故事により有名なアレ。
ドラマの中で出てくるのは、正確には聖杯ではありませんが(しかも2つ出てくる)、「試練」を与えるゴブレット、という意味ではちょっと近いかもです(全然違うかしら)。このドラマはキリスト教色がないので、この先も「聖杯」は伝説そのままの形では出てこない気がします。


ユニコーン
アーサー王伝説とは関係ない、と思います。ただ、中世の図象でよく出てくるので使われたのかな。純潔の象徴で、聖母マリアの処女性を賛美した絵画によく一緒に描かれますよね。アーサーのDTっぷりを象徴したかったのかもしれません(違)。


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*1:相変わらずに適当意訳です。すみません