Suits 第1話鑑賞

Psych、ホワイト・カラーなど、仲の良すぎるバディ物の「ブロマンス・ドラマ」を連発しているアメリカのケーブル局USAの新作シリーズ。期待に違わず、対照的な境遇のイケメン主人公ふたりが、出会い・衝突し・お互い足りない部分を補い合いながら成長していく姿をコメディタッチで描いた、「ブロマンス」直球ど真ん中のドラマでした。「ホワイト・カラー」が好きな人なら、確実にハマると思います。

主人公のひとり マイク*1は、Psychのショーンと同じように、一読しただけで法律書でも何でも記憶してしまう映像記憶の持ち主。悪友に頼み込まれて数学の試験の問題を記憶して解答を売っていたのが運悪くバレて*2大学を退学になったものの、独学で司法試験に合格した天才くんです。

両親を早くに亡くしたマイクは、親代わりに育ててくれた祖母の病気治療のために大金が必要になり、ひょんなことからニューヨーク一 優秀だが、自己中で傲慢なエリート弁護士ハーヴィー*3に部下として雇われます。ただし、ハーヴィーの法律事務所はハーヴァード卒しか雇わないという(なんだかアホみたいな)決まりがあるため、マイクは学歴詐称する羽目になり、マイクとハーヴィーはお互いのために、この秘密を共有することに。

ハーヴィーは、上司から昇進の条件として与えられたボランティア仕事のセクハラ訴訟を 入社したばかりのマイクに丸投げしたり、訴訟に勝つためならウソもハッタリも当たり前、被害者のためよりも自分の成功しか考えていないイヤな奴。でも金髪・長身・スーツの似合うガタイのいいイケメンで、女の子にも当然モテる。対するマイクは、いくら天才といってもスーツも着慣れない、やせっぽちのおばあちゃん子。スーツを着てハーヴィーと並ぶと、ホント華奢です。そして、セクハラの被害者に同情してボランティア仕事にも必死で取り組むような、ハーヴィーにはないナイーヴさ、人間らしさを持っています。

とはいえ単なるいい子だったら「雇うならもう一人の自分だ」と言っていたハーヴィーが興味を示すわけもなく。実はマイクは大学を退学になって以来、法学部入試の替え玉のバイトをしたり、悪友のドラッグ売買の片棒を担がされたりと、悪さもしてます。モラルの感覚が人と違うハーヴィーは、マイクの飛び抜けた優秀さを気に入り、犯罪歴については全く責めず、ただ「悪友とは今後一切連絡を取るな。ドラッグからは足を洗え」と厳命。手段を選ばないズルさを持っている事が、却って気に入ったようです。

法律事務所の仕事は思ったよりも大変。地頭のいいマイクといえど、今までしたこともないほど努力しなければ結果が出せない。超アグレッシヴで、何があっても勝つ事を諦めないハーヴィーの下で働くために、悪友と手を切り、働くことで更生・成長していきます。逆にハーヴィーは、お金にならないのに被害者のために必死で頑張るマイクに影響されて、ちょっとずつ人間らしくなっていく(第一話ではまだその予兆くらいですが)・・・という中々ベタな展開。

主人公ふたりの関係と成長を描くのが目的なので、訴訟自体は割とさらっとしか触れてません。がっつり法廷ものが好きな人には物足りないかも。でも主演ふたりの相性もいいし、ふたりとも可愛いし、ちっ、しょうがねーな、全力で釣られてやるぜ!!!(←バカ)

今後もこの調子でいけば、ホワイト・カラー同様、日本に上陸するかもしれない?ですね。でもそれより、まずPsych買ってくださーい!似たようなテイストでもっと予算のかかったメンタリストが既に日本で放映されてるので、無理かもしれませんが・・・。ジェーンと同じくらいインチキくさいけど、ジェーンよりさらに変人のショーン可愛いよ、ショーン。

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*1:カナダ出身のPatrick J. Adams

*2:学長の娘に売ってしまった

*3:フランク・ミラーの「ザ・スピリット」主演のガブリエル・マクト