Thor マイティ・ソー観賞 わんこまっしぐら!だったよ!

ええと、なぜか2011年7月末に見て下書き保存したまま、感想の公開するのをすっかり忘れおりました。
本日アベンジャーズ最速上映祭りに参戦するため、直前予習としてソーを見直しているので、どさくさにまぎれてお目もじつかまつる。

尚、2012年8月現在、ファンドラル役のジョシュア・ダラスは続編のThor: The Dark Worldでは降板、Chuckのザッカリー・リーヴァイが出演。ヴィランクリストファー・エクルストンに決定しています。

<以下、2011年7月末時点で初めてThorを見た時の感想です>
3Dが嫌いなので、2Dが公開されるのを待った上で同行者とスケジュールを合わせていたら、ほぼ上映終了間際だったでござる。期待せずに見に行ったのに、もう一度見たいくらい面白かったので、残念です。

ケネス・ブラナーが役者として天才なのは疑う余地もないと思いますが、監督としては「ピーターズ・フレンズ」のようなセリフ劇の小品以外では、あまり才能を発揮しているとは思っていませんでした。魔笛の冗長さや、フランケンシュタインでの平面的な空間感覚が頭に残っていたので、アメコミの実写版である本作も、まったく期待せずにイドリス・エルバがんばってるかなー?程度の興味で見に行ったのですが・・・いやー、これCGは絶対誰かに任せたよね(爆)あと撮影監督に相当頼ったんじゃないかなーと思ってしまいました。いやいや、きっと成長したのだ、うん。

アメコミの中でも特に頭の中まで筋肉キャラのイメージだったソーですが、ケネス・ブラナーが映画化するからには、ちゃんと血も肉も感情もこもった、シェークスピアばりの「高貴な血筋の人々の愛憎劇」が繰り広げられていました。

冒頭こそ侵略への怒りで短慮な行動を起こしてしまうものの、徹頭徹尾明朗快活なキャラクターのソーはとても魅力的でした。むしろドラマの真ん中にいるキャラクターはロキ。彼のソーへの愛情と羨望と憎悪が入り混じるめんどくさい性格の暗さ、ねじまがり具合と、ソーの明るさが素晴らしいコントラストになっていました。そこへアンソニー・ホプキンスが〆てくれるので、多少CGがショボくたって、多少モブが全然動いてなくたって、多少コスチュームが聖闘士星矢(この変換で合ってますか・・)ぽくたって、全然気になりません。ええ、気になりませんとも(くどい)。ストーリーは行ったり来たりと意外と複雑なのですが、すべてがロキの心理の揺れ動きと連動しているので、観客はロキの真意がどこにあるのか楽しみながら追いかけて行けばだいじょうぶ。観客を迷子にさせません。

ソーも単なるロキという影を作るための明るすぎる光にはとどまらず、主役なのにコミックリリーフ(すんごい天然ボケ王子っぷりで超可愛い大型犬v)としても機能。もちろんアクションシーンでは「神」という設定を最大限に思い出させてくれる、潔いまでの無敵っぷり。

ジェレミー・レナーのカメオも実に粋だし、もうこうなったら見る気のなかったキャプテン・アメリカも見て、アヴェンジャーズシリーズ全部見る覚悟でございますよ。サミュエル・L・ジャクソンの契約に基づけば全部で9作もあるようですが、既に公開済みのアイアンマン、アイアンマン2、マイティソーも含まれているので、残りはたった6作ですよ。・・・がんばれ、わたし!(爆)

Rumbling thoughts
キャット・デニングズ!!! とにかく可愛いです。「物理学者のヒロイン」はキャットの方が良かったんじゃ・・・と思ってしまいましたが、知的なのに純粋で恋愛には疎いジェーン役には、やっぱりナタリー・ポートマンが合っているのかな。

ゼナことシフ役の女優さんもすごくキレイでした。次回はもっと出番が増えるといいな。でもソーをめぐってジェーンと三角関係とかゆうプロットは必要ありません。あそこはもうすでにソー、ジェーン、ロキで三角関係なので。

相変わらず大ヒットSF映画からは降板する運命?のスチュアート・タウンゼントの後任として急きょファンドラル役に起用されたアメリカ人若手俳優ジョシュア・ダラスがとても適役でした。むしろ一番ケネス・ブラナーの映画らしい演技をしていたように思います。陽気で上品で伊達男のエリザベス朝の貴族をそのまま洒脱さが出ていて気に入ってしまいました。イギリスのRADAで学んだそうで、パンフレット読むまでアメリカ人とは気が付きませんでしたよ。イドリス・エルバより時代劇風イギリス英語がうまいかも?!

イドリスはかなり超然とした神の役で、ルーサーでのキャラを見てるとむしろソーなんじゃ?という感じでしたが、それなりにハマっていました。でも浅野忠信ともども、セリフは少なすぎてちょっと残念(二人とも口数少ない設定なので仕方ないんですが)。

ボルスタッフはそのままフォルスタッフから。中の人はキングアーサーでダゴネット、次の三銃士でポルトス。なんかいっつも同じ役をやっている気がしますが、似合ってるので許します。

ケネスの演出プランとしては、ソーの成長はヘンリー五世を元にしているそうです。ロキ役のトムは、リア王の悪役エドマンドを元に役作りをしたそうです。

残念ながらマイティ・ソー2では、ケネスはプロデューサーに回り、監督は別の人がやるようですが、今のシェークスピア的な悲喜劇(そう、ロキが体現した悲劇だけでなく、ファンドラルやソーが体現している笑いの要素もとってもシェークスピアなのです)の要素を失わないでほしいです。

全く蛇足なのですが、あのあっという間にできたような田舎町の風景、いかにもセットっぽいなあと思っていたのですが、特に円形の屋根のあるUFOみたいな建物の不思議さ。同行の友人のカナダでの留学先の小さな町にそっくり!なんだそうです。あの円形屋根の建物にそっくりなのがあって、UFOオタクっぽい人たちがよく写真を取りに来ていたそうです。ボルスタッフたちが降りてきてコスプレに間違われたシーンを思い出してしまいましたw

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