レイフ・スポール、ブリットポップ期のレコード会社の裏側を描いたブラックコメディに主演

今度こそデブでも良いかもしれぬ
もう一つレイフ君の出演情報。こちらは昨年出ていたニュースですが、元レコード会社のA&Rだったジョン・ナイヴンのデビュー小説Kill Your Friendsの映画化に主演するそうです。1997年つまりブリットポップ期が終焉した年のA&Rマンの一年を描く、政治的に全く正しくない表現連発のブラックコメディ。音楽には興味ないくせに同僚の成功を妬み、コカインまみれ、ウォッカまみれ、ポルノまみれで次にブレイクするアーティストを血眼で探し、挙句に殺人まで犯す、音楽業界版アメリカンサイコだそうです。

なぜかロバート・パティンソンがこの小説が好きで、主役を演じたかっていたようですが、これはレイフ君の方が断然ハマっていると思います。クズでロクデナシで嘘つきで器の小さい男を演じさせたら天下一品なので。ネタがネタなのであまり期待していないのですが、レイフ君なら、この救いようのないほど身勝手で欲得ずくの男でも、上手く笑いにしてくれるかもしれません。

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レイフ・スポールとエイサ・バターフィールド共演:自閉症の数学天才少年を描いた映画 "X+Y"

Asa Butterfieldって誰だっけ?と思ったら、マーリンとヒューゴと縞模様のパジャマの少年の眼力少年だったんですね。自閉症の数学の天才少年が、数学オリンピックを目指す物語。Beautiful Young Mindsという2007年放送のBBCドキュメンタリーに基づいているそうです。レイフ・スポール君はエイサ君の教師役。先月出ていたニュースですが、今頃気づきました、すみません。それにしてもエイサ君もう16歳なんですね。上の画像はマーリンのモルドレッド役の時のものです。

ハンニバル 第1話鑑賞

ちょっとだけよ

ヒュー・ダンシーがウィル・グレアム捜査官、マッツ・ミケルセンハンニバル・レクター博士を演じる、NBCの春の新作連続ドラマ。制作はプッシング・デイジーズのブライアン・フラー。
レッド・ドラゴン」以前の、グレアムとレクターがFBIのために捜査協力するところを延々と*1やり続けて、グレアムがオックスファムの隅っこに放置された古絨毯よりボロボロに擦り切れるまでをじっと見守る、とってもSでMで画面のお美しいドラマです。

怖いけどきれいです。

ケーブルではなくネットワークにしては結構な流血具合ですが、露悪趣味的ではなく、道義上これは見せてはいけないだろうという見せ方はしていません。映画のハンニバルがダメだった方も大丈夫。じゃあ怖さが物足りないのかというとそうでもなくて、レクター博士がただ料理してご飯食べてるだけなのに何でそんなに怖いのというくらいに怖いです。各エピソードの副題がアペリティフアミューズなどコース料理仕立てなので、この「孤独のグルメ」モチーフはずっと続くわけですよ。もちろん最後はデザートはアナタですよ。もう松重豊マッツ・ミケルセンかというくらいに美味しそうにごはんを食べる井之頭五郎。じゃなかったレクター博士

何をどうやってもアンソニー・ホプキンスと比べられてしまうレクター博士ですが、ホプキンスより前にはジェレミー・アイアンズにオファーが行きかけたそうですし、レクター博士はイギリス人だと思い込んでいたけど、実はリトアニア人だったそうですし(wikipediaさんからの受け売り)。マッツさんの容姿も、訛りのある英語も、実はホプキンスよりイメージが近いのかもしれません。これから楽しみに原作を読んでみます。

くたびれてるけど可愛いです。

The AV Clubではマッツさんの演技とブライアン・フラーの美意識が絶賛されていますが(たしかにどちらも素晴らしい)、「このシリーズ、続きも見よう!」という決め手になったのはなんといっても偏屈アスペわんこ捜査官ウィル・グレアムの造形でした。(チエコさんススメてくれてありがとー!)
映画レッド・ドラゴンでのエドワード・ノートンの演技が素晴らしくてとても好きだったのですが、あれとはちょっと違うキャラクターに変更していて、しかもその変更がとても効果的です。

ヒュー・ダンシー版は、完全にくたびれきったアスペルガー気味の人嫌いの男で、FBIのクロフォード(ローレンス・フィッシュバーン)が捜査協力を仰ぎに訪ねてきても「・・・いいけど人に関わらなきゃいけないからやだ」。ようやく捜査に参加しても「人と目を合わせるのはいやだ。極力合わせないようにしてる」。ほぼ初対面のレクターに精神分析されて、あのレクターにピシャリと言い返したり「精神分析しないでくれますか?精神分析されてる時の僕は、絶対に好きになれないと思いますよ」。社会性がゼロに近い、レクターとは別の意味でまたオカシイ人間なんですが、演じてるのがあの地顔がわんこのように可愛いヒュー・ダンシーなので、ちょうどいい塩梅で、まあ要するにもうめちゃくちゃ可愛いです。正直あのヒュー・ダンシーに、ここまで打ちのめされて、なおかつ傷ついた人特有の偏屈なユーモアがある男が上手く演じられるとは思っていませんでした。

中盤で、ほのぼのした直後にウィルの人格のぶっ壊れ具合が表出する名場面があるのですが、完全にネタバレなので自粛しますです。でもこのシーンで完全にノックアウトされました。こんなヒドい設定考えた制作陣もすごいし、これを実にさらっと自然に演じきったヒュー・ダンシーにも拍手ものです。

ところで、ノートン版も「連続殺人鬼に共感する事で殺害動機や方法を捜査する」というあまり有り難くない才能の持ち主でしたが、テレビシリーズではこの才能が映像的にもずっと強調されています。

ちょうどBBC シャーロックで文字をポップアップさせることでシャーロックの超高速推理を視聴者に追体験させてくれたように、このドラマではウィルが現場に足を踏み入れ、犯人が犯罪を犯した時の心理に「共感」して、ウィル自身が惨殺を犯すシーンをスピーディに、適度に凝った美しい映像で投げつけて来る事で、視聴者もウィルの呪われた才能を追体験する事になります。

映像的に美しくて面白いだけでなく、謎解きシーンをシャーロック以上にスピードアップする事にも成功しています。正味42分しかないのに、感情面も謎解きも非常に丁寧に追っているドラマなので、この演出は二重の意味で効果的でした。

「ウィリー・ウォンカのゴールデンチケット」と「マングースと蛇」

ネタバレになってしまうので細かくは書けませんが、偏屈なウィルと、デカダントでディレッタントなレクターが中心人物なので、言い回しの面白いセリフが満載です。医療ものなのにセリフのやり取りの面白さを目当てに見ていたハウスを少し彷彿とさせます。あそこまでの毒舌ユーモアには達していませんが、単なる謎解きやシリアルキラーものではない、見応え聴き応えのあるいい脚本でした。特にマングースと蛇の喩え話は、レクター博士の底知れない腹黒さと「人間を操作することに喜びを感じるサディスト」ぶりが垣間見られて、考えれば考えるほどにぞっとします…。

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*1:マッツさんが映画のオファーを蹴らなければいけないので、そんなに何年もやるつもりはないはず

「ハートロッカー」見たよ。或いは、ビグロー姐さんの撮った雪風が見たいですの巻

ええと、まだ見ていなかったのです(こんなんばっかりで、すみません)。

長年いつになったら雪風は実写化されるのかと思っていたのですが、この映画を見たことで、ある意味ちょっと実現してしまいました。ちょっとおっさんというか、大人になった零ちゃんだったけど。行動原理も思考回路も似てますよね。
特に、あの気の狂ったバグダッドの戦場よりアメリカのスーパーのシリアル売り場の方が狂ってるという状況も(少なくとも主人公にとっては)。

・・・ああ、ビグロー姐さんこそ雪風を実写化できる唯一の監督のような気がしてきました。グッドラックもアンブロークンアローも存在無視して、無印雪風だけ映像化してくれないでしょうか。ちゃんと全部の章をHBOあたりでミニシリーズドラマで。

ものすごく面白かったけど、実に淡々とした話。これがアカデミー賞取った時は皆ホントびっくりしただろうなあと思いますが、これほど地味な映画で受賞して、なぜよりドラマチックで内容的にも深化しているゼロ・ダーク・サーティで取れないんだというのは、ちょっと驚きでした。いや、ハートロッカーとゼロ・ダーク・サーティとどちらのほうがいい映画かという話ではなく、どちらも素晴らしいし、どちらも好きなんですが。まあ、これはゼロ・ダーク・サーティを一緒に見てくれた人が言っていた通り「ハートロッカーは戦場の戦士の話で、まだアカデミー賞会員にも分かるが、ゼロ・ダーク・サーティは主人公が女性」というの想像よりずっと大きな障壁だったのかもしれません。

ジェームズ軍曹もマヤも同じくらい精神が壊れている仕事バカ。ジェームズはたまにぶっ殺してやりたくなるほどコミュニケーション不足でイラっとくるけど、それでも戦場で背中を預けられる戦友。マヤは違う。マヤは女で、拷問の時自分で捕虜を殴らず、兵士に殴らせている(意気地がないからではなく、単純に腕力が足りないから)。ビン・ラディンの場所を100%自信を持って特定できても、そこへ命を冒して突入するチームの一員ではない。ジェームズは孤独を選んでいたけど、マヤは選択の余地もなく孤独でした。でもそれで自分がかわいそうなんて微塵も思ってないんですよね、マヤは。そして、味方を見捨てでも帰ってくる零は、兵士なのに他の兵士から信用しきってもらえない。でもその状況を気にもかけていない。

さて、ビグロー姐さんの心を占めているものが少し確認できたので、改めてもう一度ゼロ・ダーク・サーティが見たくなりました。てゆか誰か雪風を英訳して台本にしてビグローさんに送ってくれるヒマのある人いませんかね・・・。

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アニメ?聞いたことがないな。何の話だ?

第85回アカデミー賞結果

<作品賞>

この中で授賞式前に見ることが出来たのは、アルゴ、レミズ、ライフ・オブ・パイゼロ・ダーク・サーティの4本。ミュージカルは舞台も映画も好きすぎるので、レミズは映画としては全く高評価出来ないのですが、この大ヒットで最近のミュージカル映画とブロードウェイの断絶が緩和してほしいです。アルゴはスリル満載で確かに面白いけれど、政治的に繊細な部分をtiptoeした小ズルい手堅い作りという感じが否めません。パイは予告からは想像もつかないほど豊かな語り口の物語。そして総合的に芸術作品として一番見応えを感じたのはゼロ・ダーク・サーティでした。結果はアルゴ。この中でエンディングもテーマも一番アメリカらしい映画で有ることは間違いないです。

<監督賞>

ここまで数々の前哨戦を総なめにしてきたベン・アフレックがノミネートされていないので、やや予想の難しい部門でしたが、アン・リー監督の受賞は嬉しい誤算でした。監督賞2度目の受賞も異例、アジア人として監督賞受賞はアン・リーだけ。受賞スピーチで監督が何度も強調していたのは「台湾の人たち、ありがとう。台湾で撮れてよかった」そう、これ台湾資本、台湾人監督、台湾人スタッフ満載の台湾映画なんですよね。

そして、見たこともないような美しいVFX満載なのに、特殊効果を見せるだけで満足しないで、あくまでも物語を伝えるための手段として特殊効果を使いこなした監督の手腕は素晴らしかった。意外だけど納得の受賞でした。

<主演男優賞>

ダニエル・デイ・ルイスはキャスティングされたらアカデミー賞取るところまでが仕事みたいになってきてるので、今回もお仕事をきっちり果たしただけなのです。一緒にノミネートされた何れ劣らぬ俳優の皆さん、天災にでも当たったと思って諦めましょう。

<主演女優賞>

ゼロ・ダーク・サーティで難役を見事にこなしたジェシカ・チャステインか、前哨戦で強かったエマニュエル・リーヴァかと思いましたが、22歳のジェニファー・ローレンスが受賞。見る度に、卵が殻を割ってヒヨコから白鳥になるようにどんどん変身していくので、この先が楽しみです。

助演男優賞

まさに名優揃いの熾烈な競争の中で、イングロリアス・バスターズに続いてクリストフ・ヴァルツが二度目の助演賞受賞。

助演女優賞

<アニメーション作品賞>

<撮影賞>

ライフ・オブ・パイが、特殊効果だけでなく、撮影賞も受賞。息を呑むような迫力と美しさの構図連発だったので、これは納得。どちらかというと、プロメテウスがここにノミネートされていない事に少し驚きました。

<衣装デザイン賞>

<長編ドキュメンタリー作品賞>

  • "5 Broken Cameras" Emad Burnat and Guy Davidi
  • "The Gatekeepers" Nominees to be determined
  • "How to Survive a Plague" Nominees to be determined
  • "The Invisible War" Nominees to be determined
  • シュガーマン 奇跡に愛された男/Searching for Sugar Man」 Nominees to be determined

伝説のミュージシャンを追ったドキュメンタリーが受賞。絶妙なタイミングで、3月16日から日本公開。公式サイト

<短編ドキュメンタリー作品賞>

  • "Inocente" Sean Fine and Andrea Nix Fine
  • "Kings Point" Sari Gilman and Jedd Wider
  • "Mondays at Racine" Cynthia Wade and Robin Honan
  • "Open Heart" Kief Davidson and Cori Shepherd Stern
  • "Redemption" Jon Alpert and Matthew O'Neill

編集賞

WOWOW町山智浩が、「一番いい編集をした映画=一番いい仕上がりの映画なんだから、編集賞を取った時点でアルゴが作品賞取るのはわかってた」と豪語してましたが、どうなんでしょう。気になる方は、過去の編集賞受賞作品作品賞受賞作品を比較してみてください :-p

<外国語作品賞>

  • アムール/Amour」オーストリア
  • 「コンティキ/Kon-Tikiノルウェー
  • 「ノー(原題)/No」 チリ
  • 「ア・ロイヤル・アフェア(英題)/A Royal Affair」 デンマーク
  • 「魔女と呼ばれた少女/War Witch」カナダ

<メイクアップ・ヘアスタイリング賞>

  • ヒッチコック(原題)/Hitchcock」 Howard Berger, Peter Montagna and Martin Samuel
  • ホビット 思いがけない冒険/The Hobbit: An Unexpected Journey」 Peter Swords King, Rick Findlater and Tami Lane
  • レ・ミゼラブル/Les Miserables」 Lisa Westcott and Julie Dartnell

<オリジナル楽曲賞>

オリジナル歌曲賞

  • "Before My Time" 「チェイシング・アイス(原題)/Chasing Ice」Music and Lyric by J. Ralph
  • "Everybody Needs A Best Friend" 「テッド/TED」 Music by Walter Murphy; Lyric by Seth MacFarlane
  • "Pi's Lullaby"「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日/Life of Pi」Music by Mychael Danna; Lyric by Bombay Jayashri
  • "Skyfall" 「007 スカイフォール/Skyfall」 Music and Lyric by Adele Adkins and Paul Epworth
  • "Suddenly" レ・ミゼラブル/Les Miserables」 Music by Claude-Michel Schonberg; Lyric by Herbert Kretzmer and Alain Boublil

<美術デザイン賞>

<短編アニメ作品賞>

  • "Adam and Dog" Minkyu Lee
  • "Fresh Guacamole" PES
  • "Head over Heels" Timothy Reckart and Fodhla Cronin O'Reilly
  • "Maggie Simpson in "The Longest Daycare"" David Silverman
  • "Paperman" John Kahrs

<短編実写作品賞>

  • "Asad" Bryan Buckley and Mino Jarjoura
  • "Buzkashi Boys" Sam French and Ariel Nasr
  • "Curfew" Shawn Christensen
  • "Death of a Shadow (Dood van een Schaduw)" Tom Van Avermaet and Ellen De Waele
  • "Henry" Yan England

<音響編集賞

なんと異例の2作品がタイで受賞。

<音響ミキシング賞>

<映像効果賞>

  • ホビット 思いがけない冒険/The Hobbit: An Unexpected Journey」 Joe Letteri, Eric Saindon, David Clayton and R. Christopher White
  • ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日/Life of Pi」Bill Westenhofer, Guillaume Rocheron, Erik-Jan De Boer and Donald R. Elliott
  • 「アヴェンジャーズ/The Avengers」Janek Sirrs, Jeff White, Guy Williams and Dan Sudick
  • 「プロメテウス/Prometheus」 Richard Stammers, Trevor Wood, Charley Henley and Martin Hill
  • スノーホワイト/Snow White and the Huntsman」 Cedric Nicolas-Troyan, Philip Brennan, Neil Corbould and Michael Dawson

<脚色賞>

うん、たしかにテンポの素晴らしい脚本でした、アルゴ。

オリジナル脚本賞

タラちゃんがパルプ・フィクションに続いて二度目の受賞。

ノミネート数星取表

(ドキュメンタリー、短編映画は割愛)

受賞結果星取表

開けてびっくり?最多ノミネートで人種問題に取り組んだマジメなリンカーンが2部門に終わり、最多受賞作品は哲学的な童話を実写化した「ライフ・オブ・パイ」でした。実際これほど3D IMAXで見る価値のある映画はない、というくらい驚愕の映像美の作品であり、それを超えるほどの人間の演技力と物語の意外性がありました。入場料の安いアメリカですらnetflixで映画館離れが問題となっているのですから、これほど「映画館で見なきゃ!」と思わせる作品には、やはり何か賞を上げたくなりますよね。納得の結果です。ただ、ゼロ・ダーク・サーティが思ったほど主要賞に絡んでこなかったことだけが残念でした。

ジャック・ダヴェンポート久々に英国で連ドラBreathless主演

この所アメリカでの活動が続いていたジャック・ダヴェンポートですが、2007年のThis Life10周年特番を除けば、2004年に終わった主演ラブコメCoupling以来となる英国ドラマに出演するそうです。

とはいっても、おなじみBBCではなく、ITV。人気のCall the Midwifeの向こうを張って?最近流行りの「ちょいレトロ」な1960年代の病院を舞台に、「優秀でカリスマ的な」婦人科の医師を演じるそうです。タイトルはBreathless。なかなかドロドロの人間関係や野心を描くようで、医療版The Hourになるのでは、というのがリンク先の記事の予想。

いまのところ、音楽・歌と踊りは素晴らしいのに、物語が大変どうでも良い展開のSMASHを、アンジェリカ・ヒューストンとジャック・ダヴェンポートの軽妙な演技のみが救っているような状態ですが、こんなお仕事を引き受けるなんて、まさかSMASHシーズン2で終わっちゃうのかしら。先日ようやく最終回あたりのみ見てみたら、意外と面白かったので、まだ終わって欲しくないです。なんといっても舞台のシーンが素晴らしい(そこにダベ夫はいませんが。演出家役なので)。

えーと、ジャック・ダヴェンポートさん、自他共に認めるほど歌えない、踊れないくせにミュージカルの演出家役をどうやってこなしているのかというと、全く歌いも踊りもしなくてもミュージカルシーンに出ることは可能、という素晴らしいビデオクリップがあるので、リンク先の三つ目のビデオをどうぞ御覧ください。

・・・すみません、ここまでSMASHの話しかしていませんが、Breathlessの情報も詳しいことが分かり次第アップデート致します :D

第70回ゴールデングローブ賞結果速報(映画部門)

Cecil B. DeMille Award(功労賞)>

開口一番「私は50歳!」とハイテンションで連呼してて大丈夫かなとおもったら、 いまさらながらにカミングアウトしかけてみたり。ジョディさん、あなたがラッセル・クロウを振った時から皆もう知ってたから。だいじょうぶ、だいじょうぶよ。

<作品賞(ドラマ部門)>

ありゃりゃ、アルゴになりました。アカデミー賞にはどう影響するんでしょうか。

<作品賞(ミュージカル・コメディ部門)>

コメディぜんぶまとめてミュージカルに負けました。でも最近実写でハリウッドのスターが集まったシリアスなミュージカル作品は珍しいと思うので、たとえイギリスの作品でイギリスの監督で主演男優、助演男優ともにオーストラリア人でも、「ハリウッドでミュージカル大作を作って興業も当てた」意義は大きいのかなーと思ってしまいました。ニール・パトリック・ハリスも早くソンドハイムのミュージカルを映画化してくれないかしら。

脚本賞

タラちゃん復活!やっぱり言葉の人なんだなあ。脚本賞おめでとうですv

<主演男優賞(ドラマ部門)>

<主演女優賞(ドラマ部門)>

<主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)>

助演女優賞

助演男優賞

外国語映画賞

<作品賞(アニメーション)>

<オリジナル作曲賞>

オリジナル歌曲賞

まとめ

ふたを開けてみれば、映画部門は作品賞、監督賞ダブル受賞のアルゴの勝利!7部門ノミネートのリンカーンは「誰かが入れるだろう」と思われて「ベンアフを助けてやらにゃあ」というバランス感覚が働いちゃったんでしょうか。アルゴは面白いエンタメ映画だったけど、政治的にはちょい物足りなかったので、少し意外でした。

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