ジョン・シム、ジム・ブロードベント共演 Exile鑑賞

NHKでも放送され、(見てないけど)ハリウッド映画化もされた傑作政治スリラー"State of Play"のポール・アボットとジョン・シム組の新作と言う事で期待していたのですが。うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。びみょう。3話しかないので「小さいState of Play、デイヴィッドスティーヴン*1・モリシー抜き」と言う感じ(最後の要素が致命的)。とりあえず

  • シムがジャーナリストで
  • シムが仕事でも私生活でも極めてロクでもない男で
  • シムが絶対に(道義上)寝ちゃだめだろうという女とズブズブに深入りし
  • シムが他人の家庭を壊しても全く悔やむ所なく
  • シムが親友を(ある意味)利用し
  • シムが○○にデスフラグを立て
  • シムが追う事件は、ありえぬ所で伏線がつながっている

という「サスペンスドラマにおけるシムの法則」(今考えた)は全て当てはまりました。

なぜか高級外車を乗り回しているんですが、似合わないこと、似合わないこと。サッカー観戦する姿のハマリっぷりと対照的。まさに骨の髄から労働者階級男の真骨頂でございました(ホメてます)。あと、何故かよくわからないのですが、カメラマンがとても優秀で、「シムってこんなに美形だったっけ?」と思うほどきれいに撮ってもらってるモーメントがたびたび。お風呂で全ケツもあるよ(これは全然きれいじゃない。NPHを見習っておしりの筋肉鍛えようよ・・・って無理よね、イギリス人だし、ストレートだから)

ジム・ブロードベントの演技はさすが。かつては敏腕ジャーナリストだったが、今はアルツハイマーを患い、息子(シム)の顔も覚えていない男をこれ以上は無理だろうというくらい完璧に演じていました。でもなんかこーアルツハイマーでなくてもよかったような、このお父さん。

なにげに一番印象に残ったのは、シムの妹役のオリヴィア・コールマン(Peep Show, Hot Fuzz, Green Wing)。ロンドンでジャーナリストとなり、実家を顧みなかったトムに代わり、長年に渡って父親の世話に明け暮れて婚期を逃し、これからもアルツハイマーの父を抱えてどこへも行けない・・・というヘビーな役を、悲惨さだけで終わらせず、ユーモアを漂わせて演じていて、素晴らしかった。

ともあれ、Mad Dogsを見てどこへ行きたいんだろう・・・と不安にさせてくれたジョン・シムのキャリアが、ちゃんと軌道修正されたみたいでホっとしました。これを期にBBCにはちゃんと盆暮れに付け届けしておくのよ、シム(←グウィネス・パルトロー作戦)。

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*1:すみません、スティーヴンでは眉毛が濃くて顎の長い歌手だ。お詫びして訂正します。あ、ヒドい事言ってますが、わたくしThe Smithsには洗脳されるほどファンでした