The Walking Dead S2 第1話 What Lies Ahead観賞

アンドリュー・リンカーン主演のゾンビ連ドラ「ウォーキング・デッド The Walking Dead」が帰ってきました!昨年のシーズン1はハロウィーンに放送開始でしたが、シーズン2となる今年は2週間繰り上がって、10月16日に放送開始。

シーズン1の視聴率がAMC開局以来どころかケーブル局の記録を塗り替えるほどの大成功を収めたにも関わらず、予算が大幅にカットになったり、シーズン2のプレミア(第1話)放送直前にショーランナー(統括監督)のフランク・ダラボンが解雇されたり、脚本家チームが総入れ替えになったりと、舞台裏で様々な事件がありましたが、16日放送のプレミアは、726万人の視聴者数を記録。ケーブル記録だったシーズン1最終回の視聴率も超えてしまいました。

フランク・ダラボンはTWDから完全に手を引いてしまったわけではなく、エグゼクティヴ・プロデューサー、原案者としてクレジットされており、第1話の脚本もArdeth Beyの別名で原作者のロバート・カークマンと共に担当しています。

メイキング画像を見る限り、第1話の演出をしていたのはダラボンだと思うのですが(ハイウェイの車墓場のシーンの撮影など)、最終的にはErnest Dickerson (Dexter, The Wireの演出) と Gwyneth Horder-Payton (Sons of Anarchy, The Sheildの演出)が演出としてクレジットされていました。

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以下、シーズン1,2の軽いネタバレがあります。



開始早々ゾンビ出し惜しみなし!ゾンビ大襲撃や、ノーマン・リーダス大活躍の超グロシーン(かりゅうどさんがおおかみのおなかをさくと、なかからあかずきんちゃんが・・・)、ノーマンとアンドリュー・リンカーンがコンビを組んで森林探索シーン(画面が美しくてだいこくさん大喜び。ええ、半瞬先はゾンビまみれなんですけど)、全く予想外だったクリフハンガーの幕切れなど、ホラー/サスペンス/アクションとしては大満足の出来でした!

ただ、ローリーとシェーンの関係がきわめてどうでもいいので、ドラマ部分がちょっとボヤけてしまったり。リック・グライムズ、デール、アンドレア以外はキャラクターの掘り下げが足りないので、正直ゾンビに襲われそうになってもあまり感情移入できない所も(こら)

そしてこれは原作の問題だと思うのですが、この作品は一切の救いを断たれた終末世界で、人間がいかに生きるかを描くのが目的だと思うのですが、それってつまり「出来る限り長くこの地獄の環境で主人公たちを放浪させる」事なんですよね。あてどなく。早くもこのいい意味でも悪い意味でも一直線ではないストーリー展開が第1話で発揮されていまして、CDCは無駄足でなんの救いにもならなかった事を知った主人公たちは、フォートベニングの基地を目指して出発しますが、あっという間に問題山積で足止めに。この状態だとフォートベニングに辿り着くのは何年後なんだろう・・・というくらい歩みがゆっくりです。が、そもそもこのドラマでは「どこかに辿り着くこと」を目的にしてはいけない気がしてきました。事前発表通り農場が舞台になるはずなので、まあ寄り道の旅を楽しみ/怖がりましょう・・・。

とはいえドラマとしていいシーンも沢山ありました。行方不明になったメンバーを身を挺して探すリック、車の故障で足止めをくらっていたものの、実は修理が終わっているのにメンバー捜索を打ち切らせないために「まだ修理が終わっていない」とウソをつくデール(これでデールファンになる人も多いのでは)、妹を失い自分ももう死んでしまいたかったのにデールに助けられた事で苦しみ、怒りを抱えているアンドレアとデールのすれ違いが分かる口論、そして気丈なリーダーのリックが、偶然見つけた教会で神さまにだけ吐露した苦悩の告白(「何でもいい、しるしを与えて下さい。俺たちがしている事は間違っていないと」)

シーズン1最終話でジェナー博士がリックにした耳打ちについては、残念ながら今回は明かされず。でもモーガン親子への無線通信の中でリックが触れていたので、近いうちに分かるのでは。今回かなり驚きの終わり方をしているので、次のエピソードが楽しみです。

最後に次回予告から、ちょっと意外なツーショット。リックがここまでショックを受けると言うことは、いったい何が起きたのでしょうか・・・。

*1:日本のIPアドレスからそのままアクセスしても見られません