The Walking Dead 第6話 "TS-19"(最終回)

うーん、なんで今頃という感じですが、実はシーズン1最終回がイマイチ思っていたほど面白くなかったために、ずっと下書きのまま放置状態になっていました。シーズン2についての噂が段々出てきている&6月には撮影開始するようなので、当時書いたままのドイヒー感想文をアップしてみます(Mですみません)。とりあえず最終回のラーニングポイントは「ダラボンは、カークマンの言う事を聞け」です。

1話2話の面白さはどこへやら。かなりsleepyだった第5話の時点で最高視聴率を更新していましたが、最終回第6話は600万人の視聴者を獲得して、AMCどころかケーブルテレビ史上最高の視聴率を記録してしまいました。ゾンビの勢いは衰えないまま、来年のハロウィーンまで今も人気継続中です。

以下ネタバレです。


ぼくの病院は戦場だった。或いは、シェーンの株が少しだけ上がった話。

冒頭はシェーンの回想から。第1話冒頭で、犯人に撃たれて昏睡し入院しているリック(アンドリュー・リンカーン)を助けに、病院に来たシェーン。あらこのドラマってM*A*S*Hでしたっけ?ホークアイどこ?と探したくなるような、野戦病院状態。というよりもう病院が戦場状態。廊下に死体がゴロゴロ。しかも人を殺しているのはゾンビではなく、アメリカ軍の兵士。どうやら感染が疑われる人を無差別に「処分」している模様・・・。

「あかん、このままリックをここに置いておいたら、ゾンビか軍隊のどっちかに絶対殺される!」と思ったシェーン、まだ昏睡から覚めないリックを必死でベッドから下ろそうとしますが、心電計やら酸素吸入器やらにつながれたまま。そしてついに心電図の波形が停止。リックは死んだ。
そう思い込んだシェーン、このままでは自分もゾンビか軍隊に殺されてしまう(しかも軍隊に殺される可能性の方が高いのが怖い)と、断腸の思いでリックを置いて病院から脱出。リックの病室(ちゃんと個室)を出る時、咄嗟の判断でキャスター付きベッドのバリケードを作る。って手術室への移動用に医療ドラマでよく出てくるアレをドアの前に引っ張ってきただけなんですが。

・・・リック助かっちゃいました。

奇跡ってあるんだね☆!!とかゆーレベルじゃないぞ、こら。ええと、ジャッキー・チェンとマクナイト中佐には弾は当たらない、リック・グライムズにはゾンビは噛みつかない、みたいなおやくそくなんですね、わかります。

さて、ローリーに「リックが死んだと嘘をついた」と責められて、すっかり信用を失っていたシェーン。リックを助けたかったのに、心電図が止まったので、本当に死んでしまったと思ってしまったんですね。嘘をついてたわけじゃなかった。というわけで、シーズン1最終回にして、ようやくシェーンの株が上がりました。少なくとも冒頭の間は。

CDCとTS-19

すみません、5話の記事でCDC、CDCって連呼していしまいましたが、Centers for Disease Control and Prevention(疾病対策センター)の略で、英辞郎によれば「米厚生省の一局。本部ジョージア州アトランタ」の事だそうです。今回のようにパンデミック(一種の)が起きれば、間違いなく役に立たなければいけない機関・・・なんですが。

ちなみにこのCDCに立ち寄る、という展開は原作にはないそうです。原作者も交えて脚本の構成を話し合っていた際、脚本・監督のフランク・ダラボンが、アトランタ付近のエピソードなら、どうしてもCDCに立ち寄るべきだ!と主張して、最終回で訪れる事になった模様。

CDCで迎えてくれたのは、研究員のジェナー博士(White Collarのファウラー捜査官)。こんなに大規模な施設でなぜひとりだけ?と思いますが、他の研究員は家族のもとに帰ってしまったor絶望して自殺してしまった。では、ジェナー博士ひとりが希望を忘れずに研究を続けていたのかというと・・・どうもなんだかスッキリしません。何もかもに疲れてしまったような表情。

ともあれ、この数日間まともに食事もしていない一行のために、温かいシャワーと食事とワインをふるまってくれます。って、おお、久しぶりにシャワーシーン。相変わらず脱ぐ仕事から逃れられないアンドリュー・リンカーンは、ローリと一緒にシャワーでラブラブ感をだしまくっております。妹を亡くしたアンドレアは、ようやく一人きりになって初めて緊張の糸が切れたのかシャワーの音にまぎれて号泣。T-Docもシェーンもグレンもあるよ。・・・って、ノーマン・リーダスのシャワーシーンがない?!セクシーすぎてDVD特典行きになってしまったのかしら(←バカ)と思ったら、ノーマンはシャワーシーンの撮影自体がなかったそうです。えーい、なんでみすみす全米のfangirlが喜ぶシーンを取らないのだ! ・・・シャワーシーンで一喜一憂しすぎですね、わたくし。

まだ仕事しているジェナー博士に、ワイン片手に喋り出すリック。ようやく安全の地に辿りつけて、いつもの責任感から解き放たれ、よっぱらってしまうリックが可愛いv でも、博士はまだ何か隠してるみたいです。

久しぶりにちゃんと屋根も壁も個室もあるところで休めるせいか、緊張の糸が切れて、ホワンとしているリック。部屋に帰ってローリーの待つベッドにもぐりこみます。ついさっきまで不倫相手の男にレイプされかけてたローリーは、でももちろんそんな事はリックに言えない。リックは相変わらず何も疑わず知らず、ローリーを愛している。もう、なんでこんないい人騙したのよ・・・ローリーも反省するくらいなら最初からやらなきゃいいのに。って、オバハンな感想ですみませんw

天国から地獄へ

朝食。リックとグレンは二日酔い。ダリルがいない・・・と思ったら突然現れた。なんかこー脚本家がゾンビ殺戮シーン以外でのダリルをもてあましている印象。それもそのはず、このシリーズで一番目立ってるかもしれないキャラクター、マールとダリル兄弟は、原作にはないドラマオジリナルキャラクター。カークマン先生もダリルはお気に入り。でもやっぱり原作の下支えがないと、細かい所でボロが出ちゃうのかな。

第5話でコンピューターに検体TS-19を浄化されてしまい、絶望していたジェナー博士。TS-19は、ゾンビに噛まれた後の自分の身体を生きたまま検体として差し出した誰か。皆さんの予想通り、研究者仲間でもあった、博士の奥さんでした。

ここから、ジェナー先生の良く分かるゾンビの作り方講座。ついに史上初のゾンビの科学的解明?と思ったけど、いわゆるゾンビ界の常識みたいなのしか分からず。脳は一旦死ぬけど、脳幹だけ生き返って、本能だけで動いてる状態になるらしいです。

皆が集まっている中央制御室のスクリーンの端に、ずっとチカチカしてるカウントダウンの文字。カウントダウンがゼロになったらどうなるんだ?って、デールさん、いい質問ですね。もちろん施設ごと浄化するんですよ。ってそんなー!!CDCの科学者たちは、生物化学は分かっても、電源とかの工学には無知だった模様。って誰かエンジニア一人くらいいなかったの!?でも、リック御一行様が来てよかったね!!と思ったけど、結局に立たず・・・orz

なんかこー奥さん亡くなってからのたった一ヶ月で、「ぼく地球」の紫苑状態になってたんですね、ジェナー博士。完全に死ぬ気です。

浄化っていうから、スプリンクラー状態かと思ったら、なんと「ジドウテキニジバクスル」オチでした。えええー?!結局CDC行きでリックは仲間を二名失う事に。原作コミックでは既に死んでいるはずの人たちがいまだに生き残っていたり、どんどん原作から離れた展開になっていますが、やっぱりCDCに行くプロットはやだ!と言っていたカークマンは正しかったというか。ダラボンさんは、この世界には最後の望みと思われたものすらない、政府や公的機関は壊滅状態だ、という事を二週に渡って教えてくれたわけですが*1、正直言って必要のない展開だった気が。・・・いや、単にゾンビ不足で欲求不満なだけかもしれません。あれ?ゾンビなんか全然興味なかったのに、すっかりゾンビがいないと物足りなくなってしまいました。シーズン2の再開は今年のハロウィーンアメリカではまたお祭り状態でシーズンプレミアを迎えると思うので、新展開はもとより、アメリカでの反応も含めて楽しみです。

*1:フランスにはまだ望みがあるみたいですが、飛行機や船のガソリンもない現状で、フランスに行くのはほぼ不可能