内部告発 第1話「幻のテロリスト」

2007年にイギリスITVで放送された「リチャード・コイル主演で、ラブラブの弁護士カップルが内部告発にかかわる物語」という点以外、事前知識ほとんどいれずに見たので、どんな展開になっていくのか、全く予想が付きませんでしたが、面白い!です。主人公カップルがテロ容疑者捜査の人権侵害に気付いた途端、周囲で不審死を遂げる人が出たり、家に盗聴器をしかけられたり、詐欺の冤罪にはめられたり・・・すわラストエネミー?!的なダークな展開を予想してしまって、ドキドキ。でも、物語は意外な方向へ進んで行きました。

リチャード・コイルと言えば、今をときめく?ドクターフーとシャーロックのメインライターSteven Moffatが10年前に書いたBBCの傑作コメディCouplingでの、モテない変人ジェフ役がハマリ役。本作での「敏腕弁護士で、美人の弁護士と同棲中」なんて合うのかしらん?と半信半疑だったのですが・・・フタを開けてみたら、無鉄砲・口八丁手八丁で、実に生き生きしていました。どちらかというとSky 1でテリー・プラチェットのGoing Postalでの詐欺師モイスト役に近い感じ(と言って「ああ!」と思って下さる方が日本で何人いらっしゃるのか分かりませんがorz)。ラブシーンもベネディクト・カンバーバッチと違って?安心して見られます(あれから、ついついチェックするようになってしまいましたw)。

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おすすめ度の平均: 5.0
5 ありえないけどおもしろい
5 とんでもない。


初回は、ひょんな事から、テロリストの冤罪を着せられ、監禁・拷問されているエジプト人青年の救出に飛び込んでしまう、主人公カップル ベン(リチャード・コイル)とアリーシャ(インディラ・ヴァルマ)を描いていました。

テロ捜査のためなら、拷問も構わないと本気で思っている捜査官は、一般人であろうと、この問題に首を突っ込んだ途端に主人公への妨害は手段選ばず。弁護を担当した依頼人が突然謎の自殺を遂げたり、不当逮捕されて釈放されたら家が荒らされていて、盗聴器や隠しカメラが取り付けていたり。でも、カップルともに敏腕弁護士なので、疑問に思ったら、即調査、即解明(特に彼女が優秀)!護身用の武器一つ持たず、脳味噌の回転の速さを唯一の武器に、どんな危険な場所へも飛び込んで行ってしまう。エジプト人青年の生死はほぼ絶望的な状況なのに、むしろ主人公カップルの無鉄砲さと、専門バカ的なナイーブさにハラハラする?!ドラマでした。

もちろん、こんな世間知らずな若い弁護士二人では作戦成功はかなり難しい・・・と脚本家も思ったのか、主人公の旧友で、タブロイド写真のカメラマン兼保険調査員として働いているケニーが登場。盗聴器・隠しカメラをすべて取り除いたり、監禁場所追跡に協力してくれたり。Hustle華麗なるペテン師たちのアッシュばりの万能ぶり。

今見ると、弁護士事務所を停職になっても全然あわてない呑気ぶりに、リーマンショック前なんだな・・・とか、wikileaksが世間に認知される前のドラマだな・・・、という感じを受けてしまいますが、スパイ物のようなサスペンスの醍醐味と、可愛いベン&アリーシャから発散されている明るいエンターテイメント性が両立されていて楽しい作品でした。次週も必ず見ますですv

おまけ

ベンとアリーシャのファッションがオシャレで見てて楽しいですv スーツやPコート姿のリチャードがあまりにもかっこよすぎたvので、DVD買ってしまいそう。